ここでは、思わずスタートアップを始めたくなる統計データを次々に紹介します。2022年はスタートアップを立ち上げる年にしましょう!
スタートアップとは?
「スタートアップ(新規事業)」は通常次のように定義されています:
10年未満の企業
(商品またはビジネスモデルが)革新的
企業や市場規模を拡大する方針である
グローバル
記録破りのベンチャーキャピタル
欧州委員会の支援の元で実施された欧州スタートアップの報告書によると、2021年の時点でスタートアップ投資は上半期だけで2640億ユーロと、記録的な全世界総額に達しました。これは、2020年時点のベンチャーキャピタル額の2.3倍相当です。
出典:欧州スタートアップ(European Startups)、2021
ユニコーン企業数が最多
また、同じ欧州スタートアップの報告書によると、2021年はユニコーン企業数の最多記録を更新しました。「ユニコーン企業」は、10億米ドル以上の価値を持つ民間スタートアップを指します。市場調査サービスを提供する米CBインサイツ(CB Insights)も、2022年3月の時点で世界中のユニコーン企業数は1066社と、これと一致する数値を報告しています。つまり、1日に2社のユニコーン企業が設立されています。すべてのユニコーン企業の価値を総計すると3.5兆米ドル相当です。
出典:欧州スタートアップ(European Startups)、2021
メガ投資
PwCの報告書「ユニコーン企業の世界に生きる」によると、2021年上半期のユニコーン企業への投資は404メガラウンド(1340億米ドル相当)でした。「メガラウンド」とは、企業が一度に1億ドル以上の資金を調達することです。前年度に比べて莫大な投資額です。
起業家の季節到来
大小を問わずテクノロジー企業がスタートアップシーンを独占する中、世界経済は確実にデジタル化しています。FacebookやGoogleなどのテクノロジー大手のインフラストラクチャーを踏み台に、若きスタートアップ企業は優位に立ち、価値を生み出すことができます。欧州スタートアップによると、スタートアップ企業関連の求人数は年間10%増加しました。
ヨーロッパ
ヨーロッパは、ベンチャーキャピタル投資が最も大幅に増してる地域として、2021年に位置づけられました。欧州スタートアップは、欧州は「米国、中国、アジアよりも急成長している」と報告しています。スタティスタ(Statista)によると、2020年にヨーロッパのスタートアップ企業数が大きく飛躍し、2019年下半期の約2000社から2020年下半期には3000社を超えました。新型コロナウイルスのパンデミックは、不確実性な時期を切り抜けるため、開業する大きなきっかけを多くの起業家に与えました。
出典:スタティスタ(Statista)、2020
豊富な資本
クランチベース(Crunchbase)の記事によると、ヨーロッパの起業家は他の地域よりも数多くの投資家に出会う機会があります。リモート取引が標準化され、資金調達プロセスは従来よりも時間がかからなくなっています。2021年のスタートアップ投資額は、前年に比べて215%増加しました。
出典: クランチベース(Crunchbase)、2021
最も熱いスタートアップ都市ベスト10
Startups and Placesによる年間調査では、企業を設立するのに最も魅力的な都市ベスト50がランキングされています。2016年以来、ヨーロッパのビジネス創業者を対象にアンケート調査を実施しています。2021年の調査結果によると、ベルリンは第一位を獲得しており、次いてロンドン、アムステルダム、バルセロナ、ミュンヘン、リスボン、パリ、チューリッヒ、タリン、ストックホルムがベスト10にライン入りしています。
主典: Startups and Places、2021
ヨーロッパのスタートアップ国ベスト10
スタティスタ(Statista)とスタートアップブリンク(StartupBlink)の2021年度調査データによると、ヨーロッパのスタートアップ企業トップ10ヶ国は、ベスト都市のランキングと多少異なります。各国の総合スコアは、数量、品質、ビジネス環境を採点し算出されています。たとえば、スタートアップ企業数、スタートアップを支援するアクセラレーター数、経済指標、コワーキングスペースの数などが採点に考慮されます。
このデータ結果によると、英国はヨーロッパ第一位のスタートアップ国に輝いており、次いでドイツ、スウェーデン、スイス、オランダ、フランス、エストニア、フィンランド、スペイン、リトアニアがランクインしています。
出典:スタティスタ(Statista)、2021
1社以上のユニコーン企業があるヨーロッパ都市
欧州スタートアップの報告書によると、世界中のどこよりも多くのユニコーン企業がヨーロッパ都市を拠点としています。2021年現在、米国の42都市と中国の23都市と比べ、ヨーロッパの65都市に1社以上のユニコーン企業が存在します。
出典:欧州スタートアップ(European Startups)、2021
オーストラリア
2021年のスタートアップ投資額 = 3倍
「オーストラリアのスタートアップ投資における現状(The State of Australian Startup Funding)」が示す数値データによると、オーストラリア企業に大金を注ぎ込む投資家が増えています。2021年に100億ドルを超える資金がスタートアップ企業に投資されました。こちらは、2020年の投資額のなんと3倍です。スタティスタ(Statista)の2021年度調査では、オーストラリアのスタートアップ企業設立の割合は世界一であると報告されています。
出典: オーストラリアのスタートアップ投資における現状(The State of Australian Startup Funding)、2021
ベンチャーキャピタルの94%を東海岸で調達
クイーンズランド州、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州は、どれもオーストラリアで最高額のベンチャーキャピタルを調達している東海岸の州です。デロイト&ポレナイザー(Deloitte and Pollenizer)の2022年度調査によると、シドニーはオーストラリアのスタートアップ企業にとって中心的な存在であり、メルボルンのスタートアップシーンの2倍超えの規模に達しています。シドニーはブリスベンとパースのスタートアップ企業規模をはるかに上回り、それぞれの都市と比較すると6倍および8倍の大きさに拡大しています。
出典: オーストラリアのスタートアップ投資における現状(The State of Australian Startup Funding)、2021
Eコマース新規企業トップ10
業界別に調査データを見ると、Eコマース業界は最も多くの投資資本を調達したスタートアップ企業のトップ10にランク入りしています。2021年にオーストラリアのEコマース事業は総額3億6500万ドルを確保しており、合計32件の投資取引が行われました。
出典: オーストラリアのスタートアップ投資における現状(The State of Australian Startup Funding)、2021
アメリカ合衆国
記録的なスタートアップ企業数
米国国勢調査局により実施された2022年度の事業形成統計によると、2021年にアメリカで540万件の新規事業の申請がありました。2019年から53%増、2020年から23%増と、前代未聞の急成長を記録しています。新型コロナウイルス感染症のパンデミックは起業家にとってユニークな機会となり、この影響で新規事業の申請数が急増したと考えられています。
トップクラスのスタートアップ創業エコシステム
米国の都市はスタートアップ企業を生み出す最高水準のインキュベーターとして、世界的に知られています。スタートアップゲノム社(Startup Genome)の2021年度調査によると、全世界280都市のグローバル創業エコシステムと300万社のスタートアップ企業のうち、創業しやすい大都市トップ10の半分が米国に拠点を置いています。シリコンバレーは第一位に選定されており、ニューヨーク市、ボストン、ロサンゼルス、シアトルも上位10大都市にランキングしています。
出典: スタートアップゲノム社(Startup Genome)、2021
スタートアップゲノム社の研究は、パフォーマンス、資金調達、人材、経験、知識などの100の指標を評価しました。
北米が新ユニコーン企業ほぼ全社の拠点
ヨーロッパ都市の方が都市ごとのユニコーン企業数が多い反面、米国は全体的にユニコーン企業数が最も多い地域です。欧州スタートアップの報告書によると、ベイエリアを含め、米国の新ユニコーン企業数は、世界のどこよりも数が多いです。
出典:欧州スタートアップ(European Startups)、2021
この調査データはスタティスタ(Statista)にも支持されており、2021年の時点で500社近くのユニコーン企業が米国で創業されました。これと比較して、中国では300社近く、インドでは55社、英国では40社の新ユニコーン企業の立ち上げが報告されています。米国最大かつ最も収益性の高いユニコーン企業は、SpaceX、Stripe、およびInstacartです。
出典:スタティスタ(Statista)、2021
まとめ
新型コロナウイルスの大流行以降、今こそ新規事業を立ち上げるベストタイミングだという研究結果が出ています。Eコマースは、他のテクノロジー・デジタル事業と並び、スタートアップ企業のトップ業界の一つ。その理由は、オンライン取引に関わる企業のスタートアップ費用を一般的に低く抑えられるからです。遅い配送、高い倉庫費用、実店舗の賃金料、サプライヤーを見つけるなどの従来の障害に、今時の起業家は頭悩まされることありません。特に、ドロップシッピングはスタートアップ企業として魅力的です。世界的に見ても、スタートアップ企業の成功率は前例のないほど上昇しています。この世界情勢は、スタートアップ企業を立ち上げたいとお考えの方にとって、モチベーションと自信になっています。
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